第四章 秘伝の能力の秘密

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「はるま!!!」  自分の声で目が覚めた。  顔の近くまで水位を上げた湯船にいる。もう少しで溺れるところだった。  バスタブを出て、タイルの上に座り込む。  瞼の裏にはっきりと残した映像が不吉過ぎて、頭を振った。   『しっかりしなさい!』  ハッとして、目を開ける。    目の前に居たのは、みすずちゃんこと幼い姿のままの野々花さんだった。 * * * * *  ピチョン。  冷たい水の一滴が顔を叩く。  その頼りない刺激だけでも、この時の俺は過敏になっていたせいで、飛び起きた。  冷たく固い床の上に直に転がされていたせいで、あちこちが痛い。  いや、それだけじゃない。  鎖骨に押し付けられた固い物から発せられた、強烈な電撃のせいで失神したんだ。あれは危険な行為だ。心臓に近いところにやってくるなんて、あいつはどうかしていやがる。 「……生きてる」  俺は猛烈にホッとしていた。
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