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ゆきむしは、体長5ミリほどのふわふわした白い綿毛のようなムシで実在する。雪の妖精とも言われる事がある。
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小学二年生の頃。
秋も深まったその日、森のそばにあるさくら公園と看板がありながら、さくらの木が一本も植えられていない児童公園で、20名ほどのクラスメートと手を繋ぎ輪になった。
そして上を見る。
今日は晴天、雲ひとつないどこまでも高い空だ。遠くに見える常緑樹の森の緑と、どこまでも続く空の青が目に心地よかった。
──丁度いい、これじゃなくちゃ上手く見えない。
みんなそう思っていた。
実はこの頃、テレビではやたらとUFO特集をやっていて、学校でも前日に放映された番組の話題で持ちきりとなり、誰が言い出しっぺか忘れたが、多分学級委員の板垣くんか、天然パーマがもしゃもしゃのドテチン、だと思ったが「俺たちもUFOを呼んでみるべ」となったのだ。
ドテチンは中学一年生になっても同じクラスで、廊下の角で発育のいい女子とぶつかり、胸がぼよよーんと腕にぶつかり、一日中「ボヨよーんボヨよーんおっぱいボヨよーん」「ボヨよーんボヨよーんおっぱいボヨよーん」と連呼しながら北海道大学の医学部に進学した、そういう意味ではすげぇ奴だ。
一方の板垣くんは──どんな奴だっかか忘れた。
男子ばかり20名、繋いでいる手を目一杯広げて円になり「UFOこーいUFOこーい」と叫びながら延々と回るのだ。
はたから見たら単なる子どもたちのお遊びに見えただろう。
でも私たちは必死だった、なんで必死だったかというと…なんででしょうね、分かりません。子どもだったんで…。
でもね、本当にあらわれたんです。
──何って? ──もちろんUFOです。
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