02(未知の異世界)

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 俺はゼニア姫に色々質問をする。最大の謎は魔王って何? だ。ゼニア姫は魔王、テオブロに拐われの身となり、人質にされるところだったが、魔法剣士、ジャック・ストライフの活躍により取り戻されて魔法車に乗せられたが、運転手の志願兵(俺が精神を乗っ取る前)は頭部にダメージを受けて、運転は危険と判断し、車外に出た時に俺の精神と入れ替わったようだ。  テオブロはこの世を支配して惑星大統領の座に着こうとしたが、ゼニア姫のが候補選挙の得票数が多かった。まあ、軍事クーデターみたいなものだな。  俺とゼニア姫は車外に出る。魔王はミイラの様にシワシワになっていた。ただのコスプレーヤーじゃないな、アハハ。 「ぐう……許さん……」 「まだテオブロは生きてる!? ソウ、今度こそとどめを!」 「えっ!? どうやって? シワシワだよ、コイツ」 「あれだけ魔法車を運転出来るなら上級魔法くらい使えるでしょ? 爆裂魔法よ!」 「どうやるの?」 「アナタ、バカなの!?」 「貴様に呪いをかけてやる!」  プシュー……魔王はドロドロに溶けてしまった。 「あ~あ、テオブロは復活するかもしれないわよ」 「また、魔法車とやらで跳ねてやるから安心しろ。……ところで、ここはなんて言う国?」 「アナタ、バカなの!? それとも、激しい戦いで健忘症にでもなったかしら。ここはラークバロン公国よ」 「頭を強く打ったからかな、アハハ」 「よく見ると、カブトが割れて穴が空いてるわね」  俺はカブトを脱ぎ捨てる。寒い! すぐに魔法車に乗り、暖房を点ける。 「ソウ、私を先に乗せなさい!」  ゼニア姫は助手席に乗り込んできた。 「じゃあ、魔王も倒した事だし、お城まで乗っけて行ってやるよ」 「まだ健忘症は治ってないようね。魔法車で城まで行けないわよ」 「そうなの? めんどくせえな~」 「ラークバロン城は空中宮殿だからね」 「空を飛ぶ魔法とかないの?」 「なっ、何を言ってるの!? 空中に浮く魔法は封印と並んで最上級魔法よ? 私でも使いこなせない」 「俺がちょっと練習すれば簡単だよ」 「ソウは底辺兵士なのに魔法車を運転出来たり、ビッグマウスだし、訳が解らないわ」
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