0人が本棚に入れています
本棚に追加
「くーは僕がここに集まる前に、みーちゃんに頼まれて殺した。多分、犯罪者扱いされるのが耐えきれなかったのだろう。でも自殺する程の覚悟はなく、くーに殺してもらった。
その後ここに来て、翌日の未明に出頭した。そんな感じで合ってる?」語り尽くした割には短かった。
「いや、かなり間違っている」くーが即答で応えた。「それに、テレビを見てたらわかる話だと思うけど、死亡推定時刻とか公表されてなかった?」
「ごめん、テレビしばらく見てなかったから」
「謝らなくてもいいよ。こっちも、君が知りたいこと、言ってなくてごめん」
「それはお互い様。それじゃあ教えてくれるんだね、あの日起きたこと全て」
「正確には君の迷推理を正す、だけどね」
「迷推理の迷って、迷うの迷?」
「そうだよ、さーちゃん」
「もう、くー、からかうなよ」
「それじゃあ言うけど、泣くなよ、さーちゃん。そんな気がしないけど、男なんだし」
「そっちこそ、一から十まで、きっちり教えてくれよ」
「わかった」と、くーが言った。そして、分かりやすく説明した。
最初のコメントを投稿しよう!