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それから数分ぐらい歩くと、またしても同じ看板が現れたが。しかし今までと違いその看板には例の地図が貼ってなかった。よくよく探してみたが、足元に散らばった紙片が落ちているだけだった。 「まさか」 信じたくなかったが、それは自分の手で破り捨てた地図に間違いはなかった。 体に力を入れ、気が狂うのを抑え込みつつ、自然と目は例の看板を向いていた。 その時私は気付いてしまった。看板に書いてあった言葉が変わっていたことに。 「回ル道ハコチラカラ」 出口なんて最初からなかったんだ。
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