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「後悔したくないんだよ!」
つい出てしまった言葉に、一同が、その場の空気が、凍ったように張り詰めた。
有羽や里紗の表情から、誤解が生じていることに気付くが、智孝は声を発することが出来なかった。
なんて言えばいい?きっと、今、どんな言葉を繋げても単なる言い訳にしか聞こえない。
智孝の予想通り、里紗はわなわなと身を震わせ、顔を赤くしながら睨みつける。
「何よそれ!どういう意味」
ぱんっ!
突然手を叩いた音が一つ鳴り響き、智孝と里紗の意識を互いから外させた。
「はい、ストップ!」
その仲裁をしたのは、他でもない、有羽だった──
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