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『……廣野、涼音です。…よろしく。』
「かわいい」
「やべ、タイプかも。」
「え?」
僕も言葉を失った。
その転校生の女の子は、
僕にそっくりだったんだ。
御『オマエ…双子だったのかよ…。』
直『いや、違うよ。僕には姉しかいないし…。』
転校生も、
僕を驚いた顔で見ている。
そういう所で変に言葉を入れてくるのが、
この富岡の有名なところだ。
「貴様ぁ!窓際1番目の男の子に情熱的な視線を送っていただろう!
そういう奴はブラックリストに載せてやるからな!」
涼『は?』
きっとあの転校生の富岡に対するイメージは最悪だろう。
直『せ、先生。転校生の席、ここでいいですか?』
なんだかいたたまれなくなり、僕は話を変えさせる。
「ん?ああ、いいだろう。さっさと座れ!」
転校生はあからさまに、なんだコイツ。という顔をして
僕が指定した席に座った。
直『…大変だろうけど、同じクラスだし、お互い頑張ろう。』
富雄に聞こえない様に、転校生に言った。
転校生も、小声で『うん』と言った。
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