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『ただいま。』
私はいつも通り、普通に家に帰った。
玄関にあった靴は、4足。
でも、いつも聞こえてくるはずの母さんの声は聞こえない。
相手にしてくれないのに「おかえり。」だけは言ってくれるけど…。
寝てるのかな…?
……姉貴達の靴はあったし、誰も返事しないなんて、おかしい。
『兄貴……?姉貴…?帰ってんの?』
嫌な予感がする。
私はとりあえず、
玄関に近いキッチンから見て回る事にした。
キッチンのドアに手をかけた時、
いつもと違う臭いをした。
嫌な予感がして入ってみると……。
『あ……姉……貴……』
姉貴は、テーブルに体を投げ出して倒れていた。
仰向けになっていて、
胸の周りは血塗れ。
何で?
まさかと思って兄貴の寝室に行くと、
兄貴と母さんをがベッドに居た。
二人とも血塗れで、
母さんが兄貴を守るように覆い被さっている。
『兄貴!母さん!』
どれだけ揺すっても、二人は全く動かない。
『嘘……なんで…』
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