祝杯

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祝杯

案外すんなりと終わったモンスター討伐。その帰り際魔法使いのつかいは勇者様から打ち上げなるものに誘われ酒場にいた。 ワイワイ ガヤガヤ ワーキャー 酒場はどんちゃん騒ぎで賑わっていた。 そこに1件のメッセージが。 ユーガットメール 魔法使いさんからだった。 「おい、今どこで何してる。終わったならさっさと帰ってこい。」 すかさず返信 「勇者様に誘われて酒場なうです!」 するとまたメッセージが 「そうか。分かったよ。楽しんでおいで。俺は1人虚しくちびちびと酒を飲んで寝るわ。おやすみ。」と なんだろう。このろくに働きもせずにふらふらしてやさぐれた息子を心配そうに見守る親みたいな感情は。 親という者は常にこんなハラハラドキドキした感情に苛まれるのか。 そう思ったらいてもたってもいられなくなり スクっとその場に立ち上がりテーブルに通貨を置き 「すいません!今日はこの辺で失礼します。ごちそうでした!」 そう言って酒場をあとにした。 まったくやれやれだぜ。と思う魔法使いのつかいであった。
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