警視庁第十九課 『彫刻家殺人事件』

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 湊人が車を止めたのは、閑静な住宅街の一角。  家が立ち並んでいるが、そこには人っ子一人いない。  死んでいる街、その表現がしっくり来るなと湊人は思っていた。 「すみません、警察の者ですが」  表札を確認してから、湊人はインターホンを押す。  しばらくすると、電動式らしいゲートが開き、中から一人の女性が顔を出す。  その顔には、警戒心が色濃く表れていた。 「こんにちは、お待ちしておりました。どうぞ中へお入りください」  湊人、遊星、そして翔大が順に入ると、ゲートは自動で閉まった。
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