警視庁第十九課 『彫刻家殺人事件』

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「で、机の引き出しに隠してあった通帳と印鑑が無くなっていた。警察は強盗だと疑っているみたいだね」  遊星の言葉に、湊人と翔大が頷く。 「犯人は外から入り、和雅を刺殺。その後、アトリエの棚にあった金品を盗んで逃亡したっちゅうことやな」  翔大がそう言うのと同時に、彼らの乗る車が警視庁の駐車場へと滑り込む。  エレベーターで上に上がり、ガラス張りの扉を開ける。  そこでは、布井が待っていた。 「おかえり。事情聴取は無事済んだみたいだな」 「はい。特に問題はありません」  湊人が報告している間、遊星と翔大は部屋のソファで休憩している。
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