19人が本棚に入れています
本棚に追加
彼が橋本家に着いたのは、午後を少し過ぎたころであった。
「戻ったぞ……。って遊星たち、どこに行ったんだ」
二人はアトリエの中にはおらず、リビングでくつろいでいた。
「おかえり、湊人。今は休憩中だよ」
椅子に座ったまま、遊星は言う。
テレビの前に備え付けられたソファには、翔大がカメラを片手に深刻そうな顔をしている。
「翔大、何か分かったか」
「少しだけ違和感があるんやけど、それが何なんかはまだ分からん」
「俺も見ていいか」
翔大は頷いて、湊人にカメラを渡す。
最初のコメントを投稿しよう!