19人が本棚に入れています
本棚に追加
「犯人はあんただ、遊星」
目を丸くして驚く遊星に、湊人は説明していく。
「遊星、あんたは冷蔵庫からこれを取り出した。俺がこれを冷蔵庫に入れたのは、今日の八時。そして俺が確認したのは九時。一時間の間にあんたはこれを」
そこで扉が開き、一人の人物が部屋に入ってくる。
「……何してんだ」
眉をひそめて、布井祐一――第十九課のリーダーである――が湊人たちに近寄る。
「『プリン消失事件』の犯人を確保しました」
そこには、後ろ手で縛られた遊星の姿があった。
「お前ら、高校生か? 全く……。事件だ。早く席に着け」
布井は何も見なかったかのように、資料を会議机の上に置いていく。
最初のコメントを投稿しよう!