笹田の苦悩

1/4
前へ
/15ページ
次へ

笹田の苦悩

俺は笹田蒼馬。この春から中学生になった。 俺は鈴原直樹が好きだ。 それも、入学式の時に一目惚れ。 鈴原を見てるだけで胸が高鳴る。 この前の話。 朝、俺込みの鈴原好きの4人の男子が鈴原が来る前に話していた。 「なぁ、鈴原にちょっとだけイタズラしてみない?」 形見の提案だった。 話を聞けば、今日鈴原が帰るまでに頭にぽん、と手を置き、鈴原の反応が見たいと言うのだ。 それは、俺も興味がある。 全員文句無しで満場一致だった。 「でも、流石にみんなでやったら、最後の人は警戒されるんじゃないか?」 小峰がそう言うとみんなも「確かに」「そうだね」と声を漏らした。 暫くの間悩んでいると、岡園が声を上げた。何を言い出すのかと思えば、 「ここは運にかけようぜ!じゃんけんだ!」 という、岡園らしい提案だった。 他にいい案も浮かばないので、結局じゃんけんで勝った1人が実践することになった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加