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笹田の苦悩
俺は笹田蒼馬。この春から中学生になった。
俺は鈴原直樹が好きだ。
それも、入学式の時に一目惚れ。
鈴原を見てるだけで胸が高鳴る。
この前の話。
朝、俺込みの鈴原好きの4人の男子が鈴原が来る前に話していた。
「なぁ、鈴原にちょっとだけイタズラしてみない?」
形見の提案だった。
話を聞けば、今日鈴原が帰るまでに頭にぽん、と手を置き、鈴原の反応が見たいと言うのだ。
それは、俺も興味がある。
全員文句無しで満場一致だった。
「でも、流石にみんなでやったら、最後の人は警戒されるんじゃないか?」
小峰がそう言うとみんなも「確かに」「そうだね」と声を漏らした。
暫くの間悩んでいると、岡園が声を上げた。何を言い出すのかと思えば、
「ここは運にかけようぜ!じゃんけんだ!」
という、岡園らしい提案だった。
他にいい案も浮かばないので、結局じゃんけんで勝った1人が実践することになった。
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