伝えたい事は夢で…

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夜の12時30分。 いつも通り君が買ってくれた しろくまのぬいぐるみを抱っこして 布団に入る。 そして…君の写真におやすみっていう。 それが私の日課。 君が事故に遭うまで… ずっと、いつまでもおやすみって おはようって普通の会話も沢山出来るって 思ってた。 でも君が居なくなって、初めて 寂しいって…孤独を感じた。 でも、寂しくないんだ。 夢の中で君が言うんだ。 「今日も頑張ったね。 あとちょっとだからね。」ってさ。 そして最後に「またね。」って言う。 何で、「あとちょっとね」なのか 私は分かってる。 私の寿命はあとちょっと。 あの日。君が事故に遭った日。 私の容態が急変したから慌ててきて… 病人の私より先に死ぬとか馬鹿みたい(笑) 周りの看護師さんが慌ててる声。 薄く目を開けると時間はもう 夜中の2時。 看取ってくれる人なんて誰もいない。 ふと目をつぶると君が現れる。 これで最後の夢。 この夢は永遠。 ピー 「よく頑張ったね。」 優しい声でそう言った彼は私を優しく抱きしめた。 彼は白いタキシード姿。 私はウエディングドレスを着ていた。 ずっと着たかったウエディングドレス。 「これからはずっと一緒」
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