桜のシャーベット

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電車は進む。明るい陽射しの中を進んでいく。 竹内洋平の駅に着いた。なのに、私の隣に座っている人は全く降りる気配がない。 「そのまま降りずに乗ってろって言っただろ?」 竹内洋平はニヤッとした。 さくら、さくら。 私たちはピンク色の祝福の中にいた。 さくら、さくら。 花びらが舞う。 桜の木の下で、私たちは素直になった。
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