桜のシャーベット

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食事代は竹内洋平がすべて支払った。いつも割り勘なのに、こんなこと初めてだ。 「ありがとう。でも、どうして?」 「まあ、たまにはおごってあげるからね。」 竹内洋平は笑って理由は教えてくれなかった。 「竹内君、昼から授業は?」 私は竹内洋平のことを、本人を前には竹内君と呼んでいる。 「ないよ。帰る。あー、自転車の鍵返さないと。まあ、明日でいいか。」 帰り道は同じだ。駅から同じ方面行きの電車に乗ることになる。 私、なんだかおかしい。さっきからドキドキしている。昼ごはんをおごってもらっただけなのに。でも、自転車の2人乗りをしたがったのは竹内洋平の方だ。なんだろう、この感じ。鼓動が速く感じる。
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