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「お姉さんってどこで降りるんですか?」 意識を少し飛ばしていると、彼女が質問してきた。 「え…山門口、だけど」 「そうなんですね」 彼女はなるほど、と言ったような顔をして、そして私にまた微笑んできた。 「今日このあとお暇ですか」 「え?」 突然の言葉に戸惑う。 「私も山門口まで行くので」 彼女はその言葉のあと、詰まったように数秒黙り込んだ。 そして。 「よかったら私とお話しませんか」
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