Sexy and Cute

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通勤時間が長いのが、問題だった。

東部線の始発の山門口駅から終点の一個前の成南駅まで、急行で約1時間は乗らなければいけない。
通勤時間帯は人で溢れている。始発で座れなければ、ほとんどの確率で成南駅まで座れない。
だから、始発の駅で座れるかどうか。それが、私の毎日のミッションだった。

毎朝7時40分。そして、8両目の4番ドア。私の5年間の経験で培った、一番座りやすい車両。山門口駅のホームで、その場所に並んで、電車を待つ。
そして、人に揉まれながらどうにか座れた時、私はいつもほっとするのだった。

しかし、座れたところで、毎日1時間も乗っているのは本当に疲れる。
意識の高い頃は、本を読んでみたり、英語の勉強をしてみたりしたものだが、最近はスマホいじってみたり、疲れていたら寝てみたり。でも終点で降りるわけではないから、寝過ごすと大変で、迂闊に寝ていられないのだった。

何をするのにも飽きると、ぼーっと電車内を眺める事くらいしかできなかった。