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何が”なるほど”なのだ? まだ何も話してないんだが? それとその不敵な笑みは何だ? 「実はですね、今日の朝方に、この近所のF公園にある階段で、殺傷事件がありまして、今日はその件でお邪魔したんですが」 やはり目撃者がいたのか… 自分がナイフであの男を刺したところでも見られていたのかもしれない。 警察がこんなに早く、自分のところにやって来るということは、そうに違いないと塚原は思った。 だが、自分にはアリバイがある。 こうなった時のために作っておいたアリバイだ。 今日一日、山まで登って作ったアリバイがある。 「ああ、そんなことがあったんですか。で、それが何か?」 「いえね、その時階段にいらっしゃったのが、あなただという情報を得ましてね、それでお邪魔した次第なんですが」 やはり目撃者がいたんだな… しかしそんなのは他人の空似だ、ということを自分のアリバイで証明してやることが出来る。 「え?でも私、今日あの公園の階段は通ってませんよ」 「そうなんですか?しかし何でも毎朝、塚原さんはあの公園まで歩かれて、いつもあの階段を通られてるようですが?」     
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