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だが越前屋は弱々しく苦笑しながら、遠慮がちにそう返答してきた。
何だ!こっちが素人だと思ってバカにしているのか?
素人なりに真剣に推理してやってるのに何なんだ!
「そう簡単に言い切れますか!だって死体は消えている、妙な証言だけはあるようだが、私はあの階段にはいなかったんです。なのに私は疑われている。明らかに誰かが他人に容疑を被せているとしか言いようがないじゃないですか!」
思わず興奮して大声を出していることに塚原は自分で気づき、途中から声の音量を下げた。
「あの、あなたを疑っているという話なのですが」
越前屋は、目を細めながら口を開いた。
「その、あなたの、まあ所謂アリバイという奴ですかね、それは成立しているとは言い難いのですよ」
越前屋は鋭い視線を向けながら、そう言った。
「な、何故ですか?さっき証拠の青春18切符を見せたじゃないですか!それにちゃんと裏を取ってもらえば、高原地帯の喫茶店や土産物屋の店主が私と話をした証言だってしてくれるはずです。何を言ってるんですか?」
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