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しかし、越前屋はこう言った。 「はい、あなたは犯人ではありません」 「えっ?」 「だから、あなたは犯人じゃありませんよ」 越前屋は、確かにそう言った。 塚原は一瞬、聞く耳を疑った。 「そ、そうですよ。だ、誰かが私に罪をなすりつけてるだけなんですよ!わ、私は犯人なんかじゃないですよ!」 塚原はちょっと訳が分からなくなっていたが、勢いで弁明していた。 だが、越前屋はさらにこう言った。 「勿論です。あなたが今日の朝、もしあの公園の階段を通っていたのなら、あなたは被害者なんですから」 越前屋は微笑みながら、そう言った。 「えっ!?」
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