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理代子を殺した時、遺体に、さっきまで彼女が使っていたはずのハンカチがないことに、あの時気づいた。 しかし、探したが見つからなかった。 あのハンカチが発見されると、あの高原の、空き地の崖の近くに、理代子の死体を埋めたことがバレるかもしれない。 それが気になって、昨日、高原地帯の高地までは登らず、わざわざ高原のあの空き地にだけ行って、ハンカチを探したのだが、また見つからなかった。 ようやく今日、またあの高原に出向き、空き地周辺を探し回って、やっとついにハンカチを見つけることが出来たのに… 越前屋はスマホを取り出し電話した。 「あ、塚本くん?越前屋です。え?いやいや、君の通名の金四郎の話じゃないよ、その話はまたじっくりしようではないか。そっちじゃなくて…。え?ああ、そうか、そうですか、わかりました。ではね、今すぐか、明日の早朝に鑑識を連れて、D高原に直行してくれたまえ。たぶん遺体が見つかると思うから。うん、うん、じゃあ頼みましたよ」 「……。」 「いやー、遺体の埋葬場所が早くにわかってよかったです。彼女は、行方不明になった日にあなたとあの高原へ行って、あなたに殺され、そのまま埋められたのですねえ」 「知らない、私は彼女とあの高原へなんか行ってませんよ」     
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