夢の中で

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どうやら、この潜水艦は北極海の海中を進行しているようだ。私には、どこで線引きをしてるのかわからない。彼らは、北極海へ出て太平洋航路を取っている。ベーリング海峡を通過してベーリング海に入り、そのまま太平洋に向かうのだろう。厚い氷で覆われた北極海では、海中を進行した方がスイスイ進む。流氷だらけのベーリング海でも同じことが言える。 納得した私は、操舵室をそっと出て廊下を歩くと空いている部屋を探した。しかし、どこも鍵がかかっていて入れない。仕方なく食堂へ行くと、テーブルの上には黒パンが置いてある。私は、黒パンを掴んではそれを食べ、ポットの湯をカップに注いだらティーパックを入れて紅茶を飲んだ。私は、飲み終わったカップを調理室へ持って行った。そこでカップを洗うと元の場所に戻しておいた。 その後トイレしようとバスルームへ入った。そのついでにシャワー浴びた私は、服を着て廊下を歩いた。男たちが向こうから歩いている。しかし、私のことなど無視してそのまますれ違って行く。 それから時間が過ぎて男たちは食堂へ行った。1時間くらいの休憩時間が終わるとある者は自分の部屋に戻り、別の男はそのまま仕事に向かった。私は、どの男にも相手にされずに、一人ぼっちで時間を過ごした。 それから時間が過ぎて、潜水艦に何か衝撃が走った。何か爆発したのか、何かの物体と衝突したのか訳がわからない。男たちが慌てふためいていると、水音が聞こえてきた。そして、私のいるところまで足下から水が入った。     
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