白猫と眼鏡

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数日後、今度はまた知らない人が、何人かで家にやってきた。 優しそうな男の人と女の人、それから小さな大人しそうな女の子が1人。どうやら家族みたい。 眼鏡さんは男の人と何か話したあと、私のところにやってきた。 「よかったね、シロ。新しい家族だよ。優しい人達だから、可愛がってもらうんだよ」 私の名前はレミだっていうのに、眼鏡さんは私を何故かシロと呼ぶの。シロも悪くはないけれど。 小さな女の子が、私にそっと近づいてきて、優しく頭を撫でてきた。 「シロ、お友達になって」 女の子が小さな声でそう言った。 どうやら、私はまた眼鏡さんと離れて、この女の子の家に行くみたい。 何で私がって思ったけど、眼鏡さんは私を優しく見つめているし、眼鏡さんが優しい人だって言うなら、この家族も信じられるような気がした。 私は、返事の代わりに一言、にゃー、と鳴いた。
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