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彼らが獲得して来たお仕事を私達キーパンチャーが所属する「電算処理課」が請け負う関係上、営業部の人間は比較的頻繁にこちらに顔を出す。 といってもクライアントからの依頼内容の詳細を直にヒアリングするのは課長と主任の私の役目だから、全員と密に接する訳ではないのだけれど。 そして私がそういうポジションにいるということが更に芳賀さん達の反感を買っているようで。 「やり手で将来有望で社内一のイケメンの山王子さんと関わる機会が多くてズルい!」ということらしい。 給湯室でバカでかい声で陰口を叩いているのをこの耳でしかと聞いたのだから間違いない。 そんなん仕事なんだから仕方ないだろうに。 だったら自分達がその立場に着けるよう、もっと日々の業務に真剣に真摯に取り組みなさいな、と心底思う。 こちとらいつだって喜んで譲ってやるわい。 できることなら私は山王子なんかと極力関わりたくはないのだから。 「宇市さんが白沢さんのこと泣かせちゃったんですよー」 「ありゃりゃ、何でまた?」 なんて考えている間に話が進んでいた。 芳賀さんと清原さんが「これこれこういう訳で」と鼻息荒く、大いなる脚色を加えながら山王子に向けて解説する。 「えっと…。ちなみに、その資料の原本は何枚あるの?」 「12枚です…」
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