エピローグ

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 炎精霊の棲家に行った後の居場所は、レイスに選ばせてみようと思うが、ユイスがいるならメルディエルに行くこともあるかもしれない。それにメルディエルにはもう一人いる。 「それにしてもまだ信じられないよおれは。あのアルス、いや、今はサーレスだっけ。あいつがザフォルの息子だなんて」  何も説明しなかったザフォルに代わって、メルディエルの女王が事の次第を語った。ザフォルはアルスの転生体となってしまった自分の息子を、解放したかったのだという。  だからといって、ザフォルのやった事をヴァルディースは許す気にはなれない。不始末を自分で尻拭いするかのようにステイやスィッタと共に消えたザフォルにも腹が立って仕方ない。 「でもザフォルの気持ちもわかんなくはないんだよな」 「同じ父親ってヤツだからか?」  メイスが頷く。これは、純粋な精霊であるヴァルディースには一生わからない感覚かもしれない。 「どのみちヤツも今はメルディエルの監視下だ」  ここにフェイシスがいない理由もそれが原因だ。アルスは今サーレスと名を変え、メルディエルの監視の中で過ごしている。光の聖剣があるとはいえ、セリエンがいないメルディエルで何か起きた時に人間だけでは対処できるとは思えない。 「おまえがメルディエルに行ってくれればフェイシスも心強いだろうよ。レイも、なんだかんだでサーレスとは仲がいいみたいだし」     
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