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~柾貴side~ 俺は愛名の両親と父を対面させた。 場所は赤坂の有名な老舗料亭「梁山閣」 季節の懐石を頂きながら和気藹々した雰囲気で時間は流れる。 「・・・来月は結婚式ね・・・愛名に柾貴君」 「はい・・・」 「ハネムーンは行かないのか?」 「あ…柾貴さんの仕事の都合を見計らって、ヨーロッパの方に行こうと思ってます」 「ヨーロッパか・・・」 「いいわね…何もしないって言ってたのに、どういう風の吹き回し?柾貴君」 「奥様でしょ?敦司様に言ったのは・・・」 「璃愛お前・・・敦司さんに言ったのか??」 「私は4人でディナーを食べたと言っただけよ・・・」 「敦司様のおかげで、柾貴とこうして、俺も和解するコトができました。敦司様にもお礼が言いたい」 「お二人は喧嘩されていたんですか?栗原さん」 「まぁ~色々とあって…なぁ?柾貴」 「過ぎたコトだろ・・・父さん」 俺は笑って流し、父の杯に徳利のお酒を注ぐ。
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