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「夕食の準備しますね」
「いや、君は座ってて…俺が準備する」
「でも・・・」
「愛名のカラダはもう一人のカラダじゃないんだ。
大切にしないと」
「まだ・・・決まってないんだけど・・・」
「陽性反応出てるし、生理遅れてんだ。妊娠してるさ」
柾貴さんは私をソファに座らせてスーツのままキッチンに立った。
「妊娠したのは嬉しいけど・・・大学はどうする?」
「単位は修得しているし、卒業が出来ますよ」
「なら、大丈夫か・・・」
「はい」
柾貴さんがダイニングテーブルに私の作った手料理を並べていった。
「準備出来たぞ。食べようか?愛名。あ、気分が悪いなら、別に無理して食べなくてもいいからな・・・」
「悪阻はまだ、大丈夫ですよ・・・」
「そう?」
柾貴さんの方が私よりも妊娠を喜んでいた。
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