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いよいよ、臨月。
愛名のお腹も今にもはち切れそうなぐらい大きくなっていた。
俺は妊娠線に悩む愛名のお腹に妊娠線防止のクリームを風呂上り塗りこんだ。
出産の喜びを分かち合う為に、立ち合い出産の予定。
愛名には出産で苦しむ自分を見せるのは嫌だと言われたが、俺は赤ちゃんの誕生を共にしたいと彼女を説得した。
予定日まで、あと5日の所で、愛名は産気づいた。
不規則であるが、陣痛が彼女を襲う。
「陣痛の間隔が規則的になれば、行くぞ」
「うん」
俺は彼女の代わり、入院用のグッズの入ったボストンバックを開けて、最終確認。
「今日の夕方ぐらいには、俺はパパで、愛名はママか・・・」
「柾貴さんは余裕ですね・・・」
「余裕なんてないさ。
愛名の為に余裕を装ってだけだ・・・」
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