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優子先生と桜の木
担任の優子先生はとても美人で優しく、みんなに人気がある先生だった。
お花が大好きで、校庭にある花壇の手入れを優子先生が毎日欠かさずしていた。
そのおかげで、花壇の花は一年中色鮮やかな花が咲いていた。
私はいつもそれを見ていた。
両親が共働きで、私は家に帰っても一人きりだった。
退屈だからと、放課後はいつも校庭で遊んでいた。
時々、校庭で一人きりでいると、優子先生は私に声をかけてくれた。
「一緒に花壇のお世話をしましょう」
私は優子先生と、お花に水をあげたり肥料を撒いたりした。
何度かお手伝いをしていると、「りんちゃんは、どんなお花が好き?」と優子先生に聞かれ、私はコスモスと答えた。
すると、優子先生は「その種を植えましょう」と言って、数日後には買って来てくれた。
花壇の土に種を埋めると、私は何度も花壇を見に行き、芽が出るのを心待ちにした。
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