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をした。
こそこそと小声で何かを言いながらチラチラと瑞樹を見つめる。その視線に応えて、
「どんなに小さなことでも良いんです。何か知ってることがあったら教えてください」
「……私たちが言ったって誰にも言わないで欲しいんですけど、」
「もちろんです」
「何日か前に友達がナンパされてホテルに行ったらしいけど、シャワー浴びてる間に金目の物を全部盗まれたらしいんだよね。相手は多分その子」
「その写真の子……弟くんどう見ても未成年じゃん?友達も警察に届ける訳にも行かなくてさ。金額も大きく無かったしカード類は無事だったから仕方ないって諦めてね」
瑞樹は驚き、少し眉を上げた。
「お二人もこの子の顔を見て分かるということは、被害者の方は写真でも撮っていたのでしょうか?」
「ん。警察には届けらんないけど、見つけたら教えてってメールがね」
「大変なご迷惑をおかけしたようで申し訳ございません。よろしかったらその女性に会わせて頂けませんでしょうか?直接謝罪とお詫びをしたいので」
深く頭を下げると電話をかけ始めた。
「話がしたいって言ってる。ちょうど近くにいるらしいよ」
「では近くの喫茶店のジョネフルで話したいと伝えて貰
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