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そして、ある日おばあさんは俺にこういった。
「桃太郎や。鬼ヶ島に行ってきなさい」
武器を揃え、おばあさんからはきびだんご(おばあさん曰く三時におやつにするといいとのこと)を渡され、鬼退治に繰り出した。
ちなみに犬山とは昨日と出会った。鬼ヶ島に向かう途中の草むらで倒れているのを見かけた。
「うう、お腹が空いて力がでない......」
そうつぶやいているのが聞こえた。犬山は銀色の髪でさらに犬耳が付いていた。俺は心配になり、話しかけた。
「おい、大丈夫か?」
「お腹が空いて力がでないんだ。もう一歩も動けない......」
そういうので俺はきびだんごを取り出した。
「これを食べろ。きっと美味いぞ」
俺は食べてないから確証が持てないがきびだんごを犬山に与えた。
「ありがとう」
そう言い、食べると、
「オエェ! なんだこれは!」
犬山は嘔吐した。顔を青くしていた。
「だ、大丈夫か?」
「み、水......」
あいにく水を持っていない。俺は犬山をおんぶしてやった。
「ちょ......何を......」
「近くに村があるからそこまでおぶっていく。俺の責任だしな」
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