第3章 拒否

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車での移動。 もう少しでラーメン屋に着く頃だった。 「なぁ…」 「ん?」 「こっちのことは気にしなくていいからな」 「うん、ありがとう」 見透かされていた…。 ひとことも言っていなかったのに。 自分の記憶がないことを怖がってる… 怖いのは確かだ。 でも、何で? 今考えていることが違うってわかったの? 見透かされてびっくりする反面、理解してくれているという安心感もあった。 「さっ!注文! ここはこってりなんだけど、あっさりなんだよ」 「えっ? それってどっち?」 「こってり…両方じゃん?」 「よくわからんわ」 話をしている時は笑みがこぼれる。 でも、その裏側では これから何が起こるかわからないという恐怖。 この病気のことを理解してくれている友達がいるという安心。 2つのことがぶつかり合っている。
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