告白

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告白

私の立ち上がりざま、セイが私の両肩を両手でつかむ。 私の行動をセイは見抜いていたらしい。 ほっそりしてるのに、なんて力。 セイは私を日時計にこすりつけるように押し戻す。 「放して。」 「いやだ。」 「大丈夫よ。今身代わりになっても、また誰かが来るわ。 ほんの少し眠るだけ」 「駄目だ。またそうやって誰かを犠牲にするつもり? 誰も来なかったら?庇護が必要な、幼い子供が来たら? こんな連鎖、止めるべきなんだ」 「あなた犠牲になるつもり?何言ってんの。セイ、いえ志田聖くん。 あなたF高生なんでしょ?未来(さき)があるでしょ? ここの後の事なんて、考えなくていいのよ。 お母さん今も泣いてるわよ。」 セイの力が一瞬緩んだ。私は腕を払いのけ、横に飛び出した。 それより素早くセイが私をとらえ、今度は思い切り抱きしめた。 「駄目だよ…君をここにはおけない。絶対にダメだ。 そのくらいなら僕が一生ここにいる。 連鎖を止めることよりも、君がここで寂しい、つらい思いをするのが嫌だ。 君が好きなんだ。」 肩越しに告白を聞いて、私も思わずセイの腕の中で顔を上げた。 「私もあなたのこと、大好きよ。だから、こんどは私が背負う」 私は泣いていた。 「ありがとう」 泣き顔で見上げたセイの顔は微笑んでいて、 今までで一番イケメンだった。 「でもだめだ」 急に厳しい顔になったと思うと、セイは私を思い切り突き飛ばした。 現実世界(リアル)で会いたかったよ、さよなら、かれん- そんな言葉が頭の中に聞こえた瞬間、 頭が日時計にぶつかり、がーんと響く音とともに私は気を失った。
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