桜の下で

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桜の下で

 ひとひら舞うごとに、声は細く儚くなっていく。なのに、降りしきる花びらも言葉も、とても嬉しそうだ。  だからこそ、美しい。だからこそ、目が離せない。  明日も会える、と尋ねれば。  さあ、どうだろ。と笑う声がする。  壁に寄りかかって動けない理由は、花のせいか。  それとも。
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