月が見える日

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初めて君と会ったのは寮じゃなくて、あの日だったんだね。 ごめんね。 ごめんね………。 君にとっては忘れたかったのかもしれない。 だって、君は傷ついた。 深い深い傷を負った。 その傷をつけたのは紛れもない俺らだ。 許してなんて言わないよ。 ただ、また一緒に月を見よう。 君の好きな月を。 月が隠れてしまったら、その時は泣かないように抱き締めてあげるから。 泣き止むまでずっと抱き締めてあげるから。 名も知らなかった君。 初恋の相手。 気づいたのはあの綺麗な満月が空高く照らしていた日。
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