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心底驚いた、という風に二人は立ち上がる。
「すいません、人数だけ揃えば取り敢えず何とかなるって話だったから、室伏くんは名前だけって約束で来たんです」
「そう言うわけなんで」
「でも、やっぱり一緒にしようよ、室伏くん」
おいおい、お前まで勧誘すんのかよ
「でもルールも知らないし」
「この部長が直々に教えるよ!」
「頭良くないし」
「俺なんか国語も英語も2以上取れたことないぜ!」
マジかよ、メガネくん。なんでどや顔してんの?
「ゲームしたいし」
「計算技術部来いよ!簡単なゲームの作り方教えてやるから!」
「鈴木!他の部に勧誘すんな!」
「あ、わりぃ。掛け持ちしてるから、つい」
「計算技術部ってうちの学校の花形の部活なのに、掛け持ち良いんですか?」
計算技術部目当てにうちに入学するやつは多い。別名「電子機械科研究部」。CG作成、電子回路組み立て、それらを活かした大会やコンテストへの出場すれば毎年全国の舞台に行くし、あらゆる資格取得のサポートもある。
ぶっちゃけ俺はその辺に興味なくて別の目的で入学したけど、とにかく計算技術部に行く奴は多いし、活動は大変らしい。
「掛け持ちは禁止されてないし、週二位のペースなら今の時期は大丈夫だから」
「将棋って楽しいんですか」
「もち」
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