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三人は俺が興味を持ったと思ったのか嬉しそうだが、聞いてみただけで深い意味はない。
「じゃあ、入部届け書くんでください」
「ありがとう!すぐに出すね」
水無瀬は収納棚の下の段の引き戸を開けてごそごそとし始めた。二人は「ようやく五人だ。部の申請が出来る」とか言っている。
何かやる気有ると思われてる気がするけど、めんどくさいから黙っておこう。下手したらまた喧しく誘われそうだ。
そう言えば、五人なら残りの一人はやっぱり幽霊部員なのだろうか?
しばらくの間棚をごそごそしていた水無瀬は一枚の紙をテーブルに置いた。
入部届け。
取り敢えず書くか、とカバンからペンを取り出そうとした瞬間、
「きゃ!」
「うわ!ごめん、水無瀬!」
コツン、と置いていた缶に俺の手が当たり、コーラをこぼしてしまった。慌てて缶を立てたけど、水無瀬のスカートと入部届けがじわじわと濡れている。
「ホントごめん、パンツ大丈夫?」
「パンツよりスカートの心配してよ」
じろり、と睨み付けられる。
ヤベ、言い間違えた。
「まぁまぁ、そう怒るなよ水無瀬。男は皆スケベなんだよ」
「それ何のフォローにもなってないぞ、小森」
「悪かった。悪気はなかったんだよ、水無瀬。言い間違えただけ」
「別に濡れたことは怒ってないよ。パンツも大丈夫だし」
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