初心者

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自陣の下から三段目に歩を九枚、二段目の右から二番目が飛車、左から二番目は角。一番下の段は両外側に香車、一つ内側に桂馬、さらに内側に銀、最後に金と真ん中に王将。 昔、何かのマンガで軽く紹介したのを見て覚えたが、実際に並べるのは初めてだ。記憶も確かではないが、大丈夫だろうか? 目の前の鈴木さんを見上げると、彼は「うん」と一つ頷く。 「並びは大丈夫だね。駒の動かし方は知ってるんだっけ?」 どうやら並びは大丈夫らしい。 「はい。歩は前に一マスだけ、飛車は縦と横の全マス、角は斜め。香車は真っ直ぐなら何マスでも進む。桂馬はY字の先の部分に止まって、王将は自分を中心にした周囲の八マス何処でも動ける。金と銀は分かりません」 手で一つ一つ駒を動かすと、鈴木さんと小森さんはフムフムと頷く。 「おっけ。金は自分を中心にした周囲の八マスの内、右下と左下のマスだけ動けない。"金に足なし"って覚えると良いよ。逆に銀は右下と左下、目の前の三マスは動けるけど、左右と真下には動けない」 「……何か紛らわしいですね」 「慣れだよ、慣れ。それと、敵の陣地、自分から見て上から三マス目に入ると駒は"成る"って言って昇格する事ができるんだ。飛車と角は自分の周囲の八マス全部が動けるようになって、その他の駒が"成る"とその駒は裏返して動きは金になるんだ」     
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