朱音

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朱音

窓の外は夕暮れだ。 落ちるような曇り雲に 鮮烈なまでの赤さを残して 窓の外は夕暮れだ。 時計の針が一歩進む毎に 彼はその色を変えてゆく。 夜が来る。 茜が藍に変わり 雨が降る。 晴れ間を雲が埋め 風に乗る。 鐘の音と笑い声。 まだ 窓の外は夕暮れだろう。 まだ 変わらず夕暮れだろう。 今だけは 変わらない景色を美しいと 歌いたくはない。 今だけは
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