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時間がたっぷりあり過ぎて暇だった私は温室を通り越し、さっき立ち止まった一本道に足を向けた。
綺麗に舗装された道、両サイドには野草や花がまるで手入れされたように咲いている。
色白コンクリートの階段が見え始め数段上がると、鏡のように光沢を放ちながら白御影石が敷き詰められた玄関ポーチが現れた。
可愛らしい一軒家のような建物
壁は薄い水色に塗られ...屋根や柱は真っ白で、まるで絵本の中に出てきそうな家だった。
「これが奥様の離れ家?屋敷とは真逆...もしかしてメルヘンな方だったのかな?」
庭先にはこれまた可愛らしい花が花壇に植えられ、今でも誰かが住んで居るよう。
ここだけポツンと夢のような空間に思え、私は一目で気に入った。
「さすがに中に入るのはまずいかな?きっと鍵も掛けてあるだろうし...あっ!」
まさかと思いながらもドアノブを回すと、いとも簡単に開いた。
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