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 3人に向い合わせで話しをしている30代の男性は山代一鷹(やましろかずたか)と名乗った。テレビ局スタッフで先日、仕事で一緒になった海乃大洋に相談があると持ちかけたのだ。 「 班長も今怖いって言ったじゃないっスか 」 「 幽霊だから怖いに決まってるだろう ただ職業柄怖がっちゃダメだって言っているんだ 」 「 だって私バイトだもん 」 「 あのぉぅ 続きいいですか それでですね 」  なに勝手に話し始めててんだよ。と鳥迫月夜は思うのであった。 「 追いかけてくるんです 」 「 ひぃぃぃッ 」 「 ツク 変な声出すな ビックリするだろう 」 「 それはたまたま背後を振り返った時に気づきました 誰かが来てると 後方に動く物がちらっと見えたからです 最初は単なる登山者が後ろにいるんだと思ったんですが 」  山代はマイペースに話しを続ける。 「 どうも違う 私は(うなじ)辺りがゾワゾワっとする感覚を覚えて脚を早めました 追いつかれちゃダメだと思いました 」 「 その話の時間は何時頃の事なんですか 」 「 まだ4時前だったと思います 日差しは明るいんですが昼間のそれとはあきらかに違います 何が違うのかはよくわかりませんが 」     
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