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「 そりゃ怖いけど目視じゃ数えられないよ 沢山ミサキとかいっぱいミサキになっちゃうよ 7人くらいが数えやすいから都合がいいんだろう まあ元になった話しがあるんだろうけどね 」  ここは東京都の外れに位置するコンビニエンスストア ”セブンスマート” 私、鳥迫月夜のもう1つのバイト先である。私と飄々と話しているこのいい加減そうな長髪の不良店員はセブンスマートの経営者で店長なのだ。 「 で 七人ミサキがどうした 」 「 この前編集部で追いかけられた人の話しを聞いたんですよ 」 「 追いかけられたら怖いだろうな 僕も追いかけたことならあるぞ 」 「 …… やっぱりミサキ追いかけ回したの店長なんですか 」 「 何言ってるんだ 僕が追いかけたのは万引き犯だよ 」 「 はぁぁ 山道で幽霊に追いかけられるのと万引きして店長に追いかけられるのじゃ全然違うじゃないですか 聞いた私がバカでした 」 「 そうでもないぞ そいつは20歳くらいの大学生風の若者だったんだが入り口の近くに商品を入れたカゴを置いて立ち読みしてたんだ カゴの中にはブリーチとおにぎりとあと数点入っていた 」 「 随分詳しいですね 」 「 怪しいと思ってたからな だいたい怪しいヤツは判るものさ 僕を舐めるなよ 」 「 で どうしたんです 」     
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