第四章:優奈の状況

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和也は、明るくはきはきとしたさわやか系の男性だった。 優奈よりふたつ年上。優奈の両親の会社の取引先の営業マン。 当然、優奈とも言葉を交わすようになった。 2年ほど経ったころ、優奈は和也を含む友達たちとお花見をした。 和也は会話がうまく、周りのみんなを楽しい気持ちにさせるのがうまかった。 (こんなひとと結婚する女性は、毎日楽しいだろうなぁ) と和也をまぶしい思いで見つめながらそう思った。 和也のおかげですごく楽しくて、すっかり酔っ払って帰宅した優奈。 シャワーを浴びて、さぁ寝ようというときに電話が鳴った。 出てみると、和也だった。 「どうしたの?」 半分眠たい。 いや、ほぼ眠りかけている優奈。 「がんばって2年で貯金するからぼくと結婚してくれませんか?」 突然のプロポーズだった。 お花見の席で、ちょっといいなと思ったひとからプロポーズされたのだ。 優奈だって、普通に嬉しかった。 「うーん・・・・・大事にしてくれるならいいよ」 と言って電話を切ったような気がしていた。 翌日もその翌日も、何も起きなかった。 だから、夢なのかな?と思うこともあった。 (うん。あれは夢だ。和也さんが素敵に見えたからあんな夢を見たんだろうな) と結論付けた。
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