第一章:出会い

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優奈がイベントに2回目に参加したときに、宏次が雑貨を購入してくれた。   時間があるかと尋ねた上で、占いを行った。 「宏次さんは子供心を捨てきれない、楽しい人生を歩みたいと思っているようです。  そして、人に縛られるのが苦手だと数字が伝えています。」 伝えると宏次が目を丸くしている。 「すごい!そうです。僕は人に縛られるのが大嫌い。  そして、楽しい人生にしたいんだ。そんなのが数字に表れるの?」 「はい。お誕生日は全ての人が自分で選んで産まれてきた人生。  自分が自分の人生の主導者なのです。」 優奈が伝えると、「うーん」と腕組みをしながら、 そしてしきりと、すごいすごいを連発している。 (ピュアなこころを持っているけれど、それだけでは毎年のイベントを成功に  導くのは難しいだろうなぁ。そのパワーの源はっと・・・) 産まれた日の数字に目をやると、伝えてくるメッセージは「コミュニケーション」。 「宏次さんの、このイベントを開催させているパワーの源は、コミュニケーション能力の  高さにあるようです。参加者が毎年楽しみにしているイベントなんて、そうそうありませんよ」 の「ませんよ」が優奈の言葉にならなかった。     
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