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帰宅した優奈は、和也に
「友達の家で酔っちゃったから泊めてもらった」
と嘘をついた。
ドキドキしたけれど、和也は疑う様子もなく
「心配するから、連絡だけはしろよ」
と言ってすぐスマホのゲーム画面を操作し始めた。
最近は、お風呂でも食事中でもスマホで何かしている。
何をしているのか覗こうとすると、さりげなく画面を隠す。
お酒を飲んだ勢いで、わざと
「私よりもっと若い子と再婚して、子供を作ったらいいじゃない」
と伝えても表情も変えない。
(いったい、何を考えてるのか分からない。定年時に
亮太とのコトを持ち出されて離婚を言い出されたら、
私の女性としての“性”は散々なものになっちゃう)
とひとり考えてみるが、どうすればいいのかまったく分からない。
宏次とのデートは相変わらずで、色んな所に連れて行ってくれ
刺激を与えてくれることも変わりない。
いや、
あの夜から時々、宏次の家に泊まるようになっていた。
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