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それで満足のはずだった。
それが急展開したのは、共通の趣味がきっかけだった。
イベント参加4年目のときだった。
会場セッティングにために優奈が荷物を運んでいると
大型バイクが走ってきて駐輪場へ停めた。
しかも、優奈が好きなホンダの4気筒エンジンの音だ。
つい、目で追ってしまった。
ヘルメットを取ったのは・・・・・宏次だった。
「宏次さん、バイク乗るんですね。」
つい声をかけてしまった。
くったくのなさそうな笑顔で、宏次が優奈を見ていたからだ。
「うん。ボクはバイクが好きでね。10代の頃から乗ってるよ」
「私も250ccですけど乗ってます。宏次さんのは大型ですね」
この会話をきっかけに、宏次がよく優奈のブースに現れだした。
「どうですか?」
と売り上げ状況を聞いたり
「ご飯は食べましたか?」
理由を見つけては屈託のない笑顔を見せる宏次。
その度に優奈のこころはドキドキとし、嬉しい気持ちでいっぱいになるのだった。
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