第二章:きっかけ

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それで満足のはずだった。 それが急展開したのは、共通の趣味がきっかけだった。 イベント参加4年目のときだった。 会場セッティングにために優奈が荷物を運んでいると 大型バイクが走ってきて駐輪場へ停めた。 しかも、優奈が好きなホンダの4気筒エンジンの音だ。 つい、目で追ってしまった。 ヘルメットを取ったのは・・・・・宏次だった。 「宏次さん、バイク乗るんですね。」 つい声をかけてしまった。 くったくのなさそうな笑顔で、宏次が優奈を見ていたからだ。 「うん。ボクはバイクが好きでね。10代の頃から乗ってるよ」 「私も250ccですけど乗ってます。宏次さんのは大型ですね」 この会話をきっかけに、宏次がよく優奈のブースに現れだした。 「どうですか?」 と売り上げ状況を聞いたり 「ご飯は食べましたか?」 理由を見つけては屈託のない笑顔を見せる宏次。 その度に優奈のこころはドキドキとし、嬉しい気持ちでいっぱいになるのだった。
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