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和也は、優奈が外泊しようが何をしようが何も言わなくなっていた。
会えばいつもどおり笑顔で優奈の食事を作り、晩酌をする。
そして優奈は寒い布団にもぐりこむのだった。
ある日部屋に入って驚いた。
コタツしかなかった優奈の部屋に、ホットカーペットが敷かれていた。
「あれどうしたの?」
と尋ねる優奈に、にこにこと和也は
「コタツとエアコンじゃ寒いだろう。
ホットカーペットの上に布団を敷いて寝ると暖かいよ」
と、いかにも優奈のことを考えてやったんだぞと言わんばかりに自慢そうだ。
(自分は何年も前からそうしてたくせに)
と思いつつ、
「・・・ありがと」
と答える優奈の声は全然嬉しそうじゃないが、そんなことは和也は気にしない。
自己満足なのだ。
――俺はお前にこんな贅沢をさせてやれるんだぞ
他の男のところに行ってみろ。こんなこと、してくれないぞ――
そうとしか思えない。
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