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ベッドでふたり抱き合い、優しいキスを繰り返した後、優奈は少しまどろんだ。
目を覚ますと、台所でガチャガチャと音がする。
どうやら宏次が夕食を作っている様子。
(私が眠っている間に買い物に出かけたのかしら。それとも、用意周到?)
どちらにしても、宏次が「賭け」に出たらしいのは理解できた。
家にふたりで入れたとき、寒がりの優奈が寒くないように。
ベッドに入り服を脱いだときも優奈が寒くないように。
(後悔はしていないわ。やっと、自分に正直になれた気がする)
服を着てリビングに入ると、宏次の優しいまなざしが目に飛び込んでくる。
つい、恥ずかしさにうつむいてしまう。
「お風呂場にパジャマがあるから着替えておいで。乾杯しよう」
優奈は言葉に従った。
和也にまた嘘のメッセージを送った。
(私はきっと地獄に落ちる)
と思いながら。
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